過払い金請求は再生計画で決められた期日を過ぎると取り戻すのが難しくなります。

丸和商事からの借金はどうなる?

 

ニコニコクレジットを運営していた丸和商事は2011年に事実上の倒産をしました。
その後は第三者割当増資でスルガ銀行が全株引き受けてダイレクトワン株式会社として事業は引き継がれています。

 

旧丸和商事から借金していた分については、チャラになると期待していた人もいますが、ダイレクトワンに債権は引き継がれて、引き続き返済義務が発生しています。
ニコニコクレジットはグレーゾーン金利の貸付を行っていたので過払い金請求の権利を持っている人もいたのですが、今からでは過払い金請求は認められません。

 

今回の例は丸和商事に限ったことではなく、お金を借りていた消費者金融が倒産しても原則借金はチャラになりません。
過払い金請求は倒産後にすぐに手続きすれば認められますが、再生計画で決められた期日を過ぎると取り戻すのが困難になります。

 

 

債権は譲渡できる

 

銀行や消費者金融からお金を借りて返済できなくなると、債権は保証会社に引き継がれて、債務者は保証会社から取り立てを受けることがあります。
返せなくなった場合は保証会社が一度立て替えて払ってくれているのですが、債権は法律上、譲渡を認められています。
丸和商事の場合は倒産してスルガ銀行が事業を引き継ぐとともに、全ての債権を移譲したため、借金していた人はスルガ銀行のダイレクトワンへ返済しないといけないルールになっています。

 

債権の書類

それでは、もし丸和商事のように引受先のいなかった場合はどうなるのでしょうか?
この場合でも債権は債権買取業者や他の金融機関などに売却されます。内容によっては割引されますが、返済遅延とは違い返済なく払っていた債権については満額で買い受ける業者もいます。
返済遅延中や返済遅延の多かった債権は割引して債権回収の専門会社が引き受けることもあります。
引き受け先のいない倒産は生産型の倒産と呼ばれています。
消費者金融が借金する場合は銀行から運転資金などでお金を借りているケースが多いです。

 

つまり、利用者からしてみれば消費者金融が債権者になりますが、消費者金融から見た債権者もいるのです。
倒産すれば全額回収するのは難しくても、財産を持っているのであれば分配しないといけないルールになっていて、持っている財産を債権者に分配して倒産させることが精算型です。
消費者金融の貸付をしていた債権は立派な財産なので、消費者金融側の債権者に対して譲渡したり、第三者に債権を売却して精算する流れになります。

 

つまり、どのような倒産パターンでも借金のチャラになることはありません。

 

過払い金請求はなぜできないのか?

 

丸和商事の場合は民事再生法の適用によって事実上の倒産をしました。
過払い金請求は再生計画によって対応されるのですが、丸和商事の場合は2012年3月18日までに過払い金請求をした場合のみ過払い金の1.65%を返還するルールが再生計画に記載されていました。

 

結果的に、ほとんどのケースは期日までに申請していなかったことを理由に過払い金請求はできませんでした。
グレーゾーン金利が認められなくなってから10年以上経過したので今後は消費者金融の倒産と過払い金請求の絡む事例は少なくなりますが、借主にとっては不利なルールが適用されます。

 

過払い金を巡る消費者金融は倒産すると借り手に不利なことも起こります。
代表事例では債権回収会社に引き継がれて一括返済を求められたり、取り立てのしつこくなってしまうことです。
お金を借りるときは、丸和商事倒産の例を見習って、利用する消費者金融の信頼性も考慮するようにしましょう。

 

過払い金があった場合